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2023_0102_123739_天下分け目の天王山

Photos: 2023_0102_123739_天下分け目の天王山

Photos: 2023_0102_124040 紅葉残る Photos: 2023_0102_123239 男山展望台

・画面左の緑の山の小さく鳥居の見える山が天王山です。
・山頂まで入り切っていませんが鳥居が酒解神社。
・昔は天王山の戦いと言いましたが、羽柴秀吉と明智光秀は別に天王山を取り合ったわけではなく、この山麓で戦いを繰り広げたので今は山麓の地名、山崎の合戦の方が一般的な呼び方になりました。
・ここは撮影した男山と向かいの天王山で大阪と京都を隔てる一番狭い交通の要衝のため、ここで両軍が衝突する地形的な必然性はあります。

・一番手前の堤防が八幡背割り堤 木津川と宇治川を緩やかに合流させるための堤防で手前が木津川(河原しか見えませんが。)堤防上には1.5kmに亘って桜並木が続きます。
・その向こうにも堤防が見えますがこちらは宇治川と桂川を隔てる背割り堤です。
・三川は画面左、1キロほど下流で合流して淀川となり大阪平野を下って大阪湾にし注ぎます。
・その向こう、法面が緑色の桂川右岸堤防のさらに向こうを左右に走るのが東海道新幹線。
・さらにその向こうにも左右を横切る鉄柱の列が2列、手前が東海道本線で奥が阪急京都線。
・さらにさらに向こうの山麓、防音壁状の左右に連なる盛土高架が名神高速道路、右の方でアーチ橋で東海道本線と阪急を跨いでいます。一番後で開通した名神高速道路はもう通る場所がなくて画面左の方で天王山の下をくぐる天王山トンネルに入ります。天王山トンネルは昭和38年の名神高速開通当初、上下2車線づつ、2本のトンネルでしたが慢性的な渋滞ヵ所となっていたため、1990年代後半に京都南IC〜吹田IC間が上下3車線化されたときにさらに2車線トンネルが2本増設され、現在は4本8車線分のトンネルが天王山の下を潜っています。
・写真ではよく解りませんがオレンジ色の重機が並んでいるのが日立建機のヤードでそこと新幹線の間を4車線の国道171号線が通っています。京都と大阪北部・神戸を結ぶ国道です。
・一番手前に見える木津川の左岸堤防上をk京街道(旧国道1号線)が2車線で、さらにその堤防とこの男山の麓との狭い隙間を京阪電車が走っています。

・とにかく窮屈なところに動脈がたくさん通っています。

・国道1号線も2車線では交通需要を満たせなくなりましたがもはや拡幅の余地がないので、私が撮影している場所の2キロほど背後になる洞ヶ峠(ほらがとうげ)を越える別ルートのバイパスが造られましたので、そちらに国道1号の座を譲り、今は旧国道1号線、府道京都守口線と名を変えています。
・洞ヶ峠(ほらがとうげ)を決め込む、というのは日和見をン表す成句として言われますが、ここのことです。
・明智光秀に援軍を頼まれた筒井順慶が、洞ヶ峠まで軍をすすめて、ここで合戦の様子を見て寝返ったといわれていますが、実際は洞ヶ峠にすら来ていなかったというのが事実のようです。偵察のものだけがこの辺から合戦を見ていたのでしょう。

・幕末の鳥羽伏見の戦いでもここが幕府軍と新政府軍の最後の決戦となった場所で、幕府軍はこの写真の少し右、淀藩に見限られて淀城にも入れてもらえず、ここの少し下流の橋本あたりで総崩れとなり大阪城に敗走しました。
・しかしながら戻った大阪城に慶喜の姿はなく既に江戸へ出向していた、という話になります。そのしんがりを務めたのが新選組でした。

・ここでの戦いの話でもうひとつオマケ。
・写真でお解りのように、ここではJR東海道本線と阪急京都線がほぼ並んで並行しています。
阪急京都線の前身は京阪電車の新京阪線という路線でした。これは戦前、京阪電車が集落を縫って走る曲がりくねった現路線ではスピードアップできないと考え、バイパス的な意味合いで敷いた路線なので直線で極めて高規格に造られ、電車もデイ100形という当時としては破格の高規格な電車を造りました。
そしてこの並行区間で、省線の誇る特急燕を追い抜くというパフォーマンスをやっていたのです。

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Comments (10)

  • symrioz

    天王山側から眺めたことがありますが、木々が多くてすかっとは見えず。見どころはこちらの方が多いですねぇ。麓の山崎聖天前からはJR、阪急がよく見えましたが

    01-13-2023 08:54 symrioz (0)

  • キューチャン

    如来さん
    ☆ありがとうございます。

    01-14-2023 10:57 キューチャン (36)

  • キューチャン

    symriozさん
    ☆とコメントありがとうございます。
    道路や線路が感心して眺める対象になるのか?というと微妙ですが、わずか1.5キロほどのすきまに3本の一級河川と14車線分の幹線道路と10本の線路が所狭しと通り抜け、日本史の教科書に出て来るような合戦が2回も起きた古戦場をドローンや偵察衛星に頼らずに肉眼で見下ろせる、という場所はここしかないかも知れませんね〜。

    01-14-2023 11:05 キューチャン (36)

  • キューチャン

    kameさん
    ☆ありがとうございます。

    01-14-2023 11:07 キューチャン (36)

  • キューチャン

    さといもさん
    ☆ありがとうございます。

    01-14-2023 11:08 キューチャン (36)

  • キューチャン

    cibaさん
    ☆ありがとうございます。

    01-14-2023 11:08 キューチャン (36)

  • キューチャン

    テルさん
    ☆ありがとうございます。

    01-14-2023 11:08 キューチャン (36)

  • キューチャン

    みちのく三流写真家さん
    ☆ありがとうございます。

    01-14-2023 11:08 キューチャン (36)

  • キューチャン

    トロとホッケミリィさん
    ☆ありがとうございます。

    01-19-2023 19:34 キューチャン (36)

  • キューチャン

    みなみらたっちさん
    ☆ありがとうございます。

    01-19-2023 19:41 キューチャン (36)

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